キャッシングを申し込んだら、キャッシング会社によって審査が行われます。この審査に通過しなければキャッシングを受けることはできません。以前は担当者によって審査方法がわかれていたため、良い印象を与える事が審査で最も重要だと考えられていました。しかし、現在はしっかりとした審査方法が確立されており、誰が担当者でも審査結果が変わらなくなっています。
その審査方法こそが属性スコアリング審査というものであり、多くの方が属性スコアリング審査とはどんな審査なのかよくわからないと思います。そこで今回はキャッシング時に行われる属性スコアリング審査について詳しく解説していきます。
属性スコアリング審査とは?
属性スコアリング審査とは、申し込み者の年収や勤続年数、家族構成、住居形態などのすべての属性から点数を付けていき、融資可能か判断するものです。属性スコアリング審査には、これ以上のスコアなら融資可能という基準があるため、融資ができるかできないかの判断がしやすくなっています。
キャッシング会社では、申し込み者が送った属性をコンピューターに入力します。属性を具体的に言うと、年齢や勤続年収、年収、過去のキャッシング利用履歴、信用機関への照会で得た他社の借入額や支払い状況などです。例えば属性が年収の場合は、年収1.000万円以上の場合は20点、500万円以上で10点、200万円以上で5点という風に点数を付けます。
このように属性ごとに点数を付けていき、ランク分けを行います。ランク分けの結果によっては、融資を受けられない場合や、希望した融資の満額を受け取れない場合があります。この属性スコアリング審査によって、融資できるのか、どれくらい融資できるのかを会社ごとに定められた基準で決めていくのです。
キャッシング会社によって基準が異なるため、同じ属性でも借りられる場合と借りられない場合があります。また、属性スコアリング審査は、コンピューターに入力するとすぐに結果が出るようになっているため、属性スコアリング審査で時間がかかることはありません。
キャッシング会社は過去に多くの人に融資を行ってきたという実績があります。その中で、ある基準を満たす人は融資してもしっかり返済した、基準を満たさなかった人は融資しても返済が滞ったというデータが集まってきます。そのデータを生かして、作られた審査方法がスコアリング審査というものです。
キャッシング会社としては、しっかり返済してくれる人にだけ融資したいというのが本音です。返済能力を確実に見分けるためにも、属性スコアリング審査は非常に効果的だと考えられています。
また属性スコアリング審査はキャッシング会社の審査面での負担を減らしてくれるという効果もあります。しっかりとした基準があるため、担当者としても判断しやすく、コンピューターに入力するだけなので、担当者の負担は非常に少なくなります。また、審査が早いというのは借りる側にとっても大きなメリットになるため、属性スコアリング審査が果たす役目は非常に重要だと言えます。
スコアの高い職業は?
属性スコアリング審査で重要視されるポイントに職業があります。職業はその人の収入がいくらくらいあるのかの目安になるため、どの職についているかによって点数は大きく変わってきます。
一般的に、スコアの高い順から公務員>大手企業の社員>中小企業の社員>自営業>パート・アルバイト>フリーター>無職という風になっています。また、この中には含まれていませんが、医師や弁護士といった職業もスコアが高くなります。
基本的に公務員は非常に高いスコアを持っています。公務員の大きな強みは安定性です。将来的な収入が安定して保証されていることから、スコアも上位にランクインしています。また、医師や弁護士は非常に難易度の高い職業で、収入も一般的に高いです。そのため、公務員と同じくらいのスコアをもらうことができます。
また、大企業や中小企業に勤めている場合でも、基本的に融資は高い確率で可能だといえます。過去に返済が滞った経験がないなど、信用情報にマイナスポイントがない場合は、公務員や医者、弁護士でなくても融資される可能性は高いでしょう。
一方、当然といえば当然ですが無職は最低のスコアになります。無職の中には、求職中の方、内定が決まっているけど現在は仕事をしていない方も含まれるため注意が必要です。
無職の場合は、融資を受けられる可能性は少ないでしょう。もし受けられた場合でも融資額は少額となってしまうことが多いです。
職業を偽ってキャッシングをするとどうなるのでしょうか?基本的にキャッシング会社では勤務先に在籍確認を行っています。そのため、虚偽の申告をしてもすぐにばれてしまいます。また場合によっては、キャッシングのブラックリストに載ってしまうこともあるので、虚偽の申告は絶対にしないようにしましょう。
スコアの高い勤続年数は?
キャッシングのスコアリング審査では、勤続年数も重要視されています。一般的に、勤続年数が5年以上であれば、非常に高いスコアになります。3年以内に仕事をやめてしまう人が多い現代で、5年勤続しているということは非常に高評価になります。
勤続年数でスコアが低くなってしまうのが、6か月未満の場合です。この場合、収入を安定して得られる保証がないことから、キャッシングのスコアリング審査に通過するのが難しい場合もあります。そのため、希望通りの融資を受けられる可能性は非常に低いでしょう。一般的に勤続年数が6か月未満に人に対する融資額は50万円と言われています。そのため、勤続年数が6か月未満の人は50万円までの融資で考えておきましょう。
この章では属性スコアリング審査の勤続年数について見てきました。キャッシングのスコアリング審査で、非常に高いスコアをもらえるのは勤続5年以上、逆にスコアが低くなってしまうのは勤続6か月未満だと覚えておきましょう。
スコアの高い住居形態は?
どんな家に住んでいるのかというのも、キャッシングのスコアリング審査では重要視されます。職業と同じように、家というのもその人がどれくらいの収入、貯蓄があるのかの1つの指標になるものなので、住居形態によってスコアも変わってきます。
一般的に住居形態によるスコアは、スコアの高い順から自分名義の持ち家>家族名義の持ち家>官舎・社宅>賃貸>公営住宅となっています。やはり自分の持ち家があるというのは、安定した収入とある程度の貯蓄があることの証明になるので、非常に高い評価を受ける事ができます。
一方公営住宅は最低のスコアになっています。公営住宅に入居する1つの基準として入居者の収入が月額20万円以下であることがあります。そのため、キャッシングしても返ってこない可能性が高いと判断されてしまうのです。実際、データ的にも公営住宅の場合は賃貸リスクが高いことがわかっており、スコアとしては最低となっています。
持ち家だけどまだローンの返済中だという方はどういった評価になるのでしょうか?答えから言うと、持ち家の場合はローンを完済していてもいなくてもスコアにはそれほど影響はありません。家を買うためにローンを組むことができた時点で、長期的に安定した収入を得る可能性が高いという証明になっているため、持ち家でローンを完済していないからスコアが低くなるという事はありません。
住居形態で最も高いスコアを受けられるのは持ち家の場合で、最も低いスコアを受けるのは公営住宅の場合だと覚えておきましょう。
スコアの高い家族構成は?
一見関係ないように思える家族構成も、キャッシングのスコアリング審査では重要なポイントになります。スコアの高い家族構成は、同居家族がいる場合となります。逆に独身で1人暮らしというのがもっと低いスコアになってしまいます。
同居家族がいる場合は、1人暮らしの場合よりもそれだけ収入が高くなるため同居家族の存在はキャッシングにおいて重要だと言えます。また、同居家族にキャッシングのブラックリストの方がいると審査に影響するという話がありますが、これは全くのデマなので心配はいりません。
家族形態がキャッシングに本当に関係しているのと疑う方もいるかもしれませんが、これは過去の統計から言っても関係あると断言できます。過去の統計では、配偶者やこどもと同居している人ほどしっかりと返済するという事実を示しています。さらに、同居していて家族にばれずにキャッシングしたいと考えている人ほどしっかり返済するというデータもあり、同居家族の存在がキャッシングの返済に大きな影響を与えていることは間違いないようです。
家族構成で最も高いスコアを受けられるのは同居家族がいる場合、逆に1人暮らしだと低いスコアになってしまう事を覚えておきましょう。
まとめ
- キャッシングの審査には属性スコアリング審査というものが使われている
- 属性スコアリング審査とは、申し込み者の年収や職業、住居形態、家族構成などさまざまな属性に点数を付けていき、そのスコアで審査を行うもの
- 属性スコアリング審査で最も高いスコアを付けられるのは、公務員、医者、弁護士といった安定して高い収入を得ることができる職業
- 勤続年数は5年以上であれば高スコアとなる
- 住居形態で最もスコアが高いのは持ち家であり、ローンが残っていても問題はない
- 家族構成は1人暮らしよりも同居家族がいる場合の方がスコアが高くなる