カードローンの自動引落返済のほとんどは「元利定額リボルビング方式」と「残高スライド元利定額リボルビング方式」「借入時残高スライド元利定額リボルビング方式」これのいずれかに該当します。
カードローンの中でも人気の楽天銀行スーパーローンは、残高スライド元利定額リボルビング方式を採用しています。
60万円を借り入れした時の最低返済額は15000円となっていますが、借り入れ残高が30万円超50万円以内になれば10000円、10万円超30万円以内になれば5000円というように、借り入れ残高に応じて毎月の最低返済額はスライドしていきます。
年利14.5パーセントで60万円を借り入れした場合、毎月の最低返済額は15000円ですが、繰り上げ返済をせずに自動引落だけで返済を続けた場合には、返済期間は14年8ヶ月かかり総額は1115208円にまで膨れ上がってしまいます。
一方、毎月15000円を返済し続けた場合には返済回数は55回、総額も824662円となりますから、大幅に返済金額を減らすことができます。
目次
カードローンは毎月返済する最低金額を返済していけば、ペナルティを課されることはありません。
ただ最低金額だけを返済していてはなかなか完済することができず、多くの利息を支払うことになってしまいます。
一方、最低金額以上の金額を返済する「繰り上げ返済」を行うことで、返済の回数や返済総額を大幅に減らすことができ、支払う利息も減らすことができますから、有効に活用する必要があります。
繰り上げ返済をするメリットとしては、
- 返済回数を減少することができる
- 返済総額を減少することができる
- 支払い利息を減少することができる
- 支払い期間を減少することができる
こういった点があげられます。
繰り上げ返済は最低金額以上の金額を返済していきますから、返済回数を減らすことができますし、繰り上げ返済をすることで元金の返済に充当していくため、より早く元金を減らすことになり支払い総額を減らすことができます。
利息は元金と返済にかかる日数によって計算されます。この数字が低ければ低いほど利息の金額は減りますから、いかに効率よく元金を減らせるかが利息を節約するポイントとなります。
繰り上げ返済は毎月決まった日に決まった金額を返済していく「約定返済」以外の日に、任意の金額を返済していく方法です。
残高スライド元利定額返済方式は、多くの消費者金融やカードローンで採用されている返済方法ですが、毎月に返済額はもっとも少ないというメリットはありますが、約定返済だけで返済を行っていると返済総額が多くなってしまうというデメリットもあります。
こういった時に繰り上げ返済を行えば、元金が減るため発生する利息の金額も減らすことができ、その結果元金が縁利息の返済総額も少なくすることができます。
毎回約定返済日がくるたびに利息が引かれていますから、なるべく返済期間を短くできれば返済総額も減らすことができます。
繰り上げ返済はできるだけ早い段階で行えば行うほど効果的です。
もし36回払いの35回目に繰り上げ返済を行ったとしても、そのときには元金に対して発生する利息分しか得をしません。
一方早い段階で繰り上げ返済を行えば、それ以降に発生する利息の額を減らすことができますから、元金がたくさんある状態で行った方が、利息が減りやすくすることができます。
ただ注意をしないといけないことは、繰り上げ返済にばかり頭がいって、約定返済を忘れてしまうと、返済日翌日から遅延損害金が発生してしまいます。
そのためカードローン返済は、あくまでも約定返済をしっかりと行った上で、余裕がある時に繰り上げ返済を行うことが大切です。
日本人は元々借金があまり好きではありませんから、できるだけ早く借金を返そうと繰り上げ返済をしています。
ただ繰り上げ返済にお金をあてすぎて急病や冠婚葬祭時に手持ちのお金がなくなってしまったというケースも少なくありません。
そのため、繰り上げ返済はあくまでも余剰資金の範囲内で行い、余裕がない場合は約定返済だけに抑えるようにすることが大切です。
また奨学金のように無金利のローンには繰り上げ返済を行ってもあまり意味がありませんから、しっかりとメリットとデメリットを知った上で行うようにしましょう。
まとめ
カードローンの繰り上げ返済は、メリットやデメリットをしっかりと理解した上で上手に行うことが大切です。
上手に利用すれば返済総額を数万円単位で変えることができますが、無理をして繰り上げ返済を行った結果、生活に困窮してしまうというケースも考えられます。
カードローンの繰り上げ返済は、場合によってはその後の人生を左右するほどの重大な問題といえます。
もちろん借り入れをする時にしっかりと返済計画を立てることも大事ですが、余剰資金があれば繰り上げ返済を行うことでより早く完済することにもつながりますから、メリットやデメリットをふまえた上で選択するようにしましょう。